第82番を後にして筑前山手駅手前の小道を上がると『第11番山手薬師堂』がある。
この薬師堂は先祖代々山手で庄屋を務めてた藤家の守堂である。また篠栗霊場創設の功労者で篠栗村長も務めた藤喜八郎氏は現守堂者の曽祖父にあたる。
「20年ほど前長崎の漁師さんが突然訪ねて来られて末期がんの父親に夢でお告げがあり、篠栗の11番札所のお薬師さんにお参りするように」、と言われたので、息子の私が代わりにお詣りに来ました。と言って拝んで帰られたのですが、がんが消えて元気になったそうです。その人は篠栗とは縁もゆかりもない人ですが、札所番号や石段、景色まではっきり言って、息子さんも驚いておられました。
創設当初は守堂者も少なく、一軒で札所本尊を二つも三つも抱えていたが、今は、薬師堂一つを守っている。