筑前山手駅から田ノ浦地区に進むと最初の民家の裏手に『第57番田ノ浦栄福堂』がある。
堂内は本尊金仏の阿弥陀如来、子安観音、弘法大師が祀られる。
札所の間を埋めるように緑屋、高嶋屋、栄福屋と遍路宿があったが、今は廃業している。
藤助翁の像が80番と59番の間に田ノ浦谷を見守るように建つ。初代の像は青銅製で明治26年(1893)太平洋戦争時の「金属類の供出」の命令を受けたが、せめてお顔だけはと密かに翁の頭だけを切り取り保存、同体と足を供出した。戦後、石で同体と足を作り保存していた顔を載せた。
今の像は三代目で福岡西方沖地震で倒壊し、平成18年(2006)に建立された。旧頭部は篠栗町歴史資料館に保存している。